
このページでは、電験1種に独学で合格した著者が電験2種の
1.2025年度試験概要(受験資格、申し込み方法、試験日、試験時間、試験会場など)
2.独学で合格できる勉強方法
3.合格に必要な勉強時間
を紹介しています!
電験2種 試験概要
受験方式
電験2種の受験方式は、筆記試験の1種類のみです。
CBT方式はありません。
筆記方式
【特徴】
・従来の試験方式:全国の試験会場で受験
・試験日時が決まっている(上期下期でそれぞれ1日ずつ)
受験資格
電験3種と同様に、誰でも受験できます!
ですから、高校生でも、女性でも、大学卒業していなくても誰でもOKです。
電験3種を飛ばして、いきなり2種を受けることも出来ます!!
受験申込方法と受験手数料
申し込み方法:原則、インターネット
受験手数料:13,800円(非課税)
他に事務手数料(振込手数料)が別途必要。
※2024年度より受験申込方法は、原則インターネット申込みのみになりました
2025年度申込期間と試験日
申込期間
2025年5月19日(月)10時 ~ 6月5日(木)17時まで
上記期間になりましたら、こちらから申込が可能です。
試験日
一次試験
試験日:2025年8月31日(日)
二次試験
試験日:2025年11月16日(日)
CBT方式
2025年7 月 17 日(木)~8 月 10 日(日)(25 日間)
2025年度試験 申し込み期間
インターネット申し込み
2025年5月19日(月)10時 ~ 6月5日(木)17時まで
上記期間になりましたら、こちらから申込が可能です。
試験時間
一次試験
- 理論 午前9時15分〜午前10時45分(90分)
- 電力 午前11時25分〜午後0時55分(90分)
- 機械 午後2時15分〜午後3時45分(90分)
- 法規 午後4時25分〜午後5時30分(65分)
※法規だけ65分です。
二次試験
- 電力・管理 午前10時00分〜午後0時00分(120分)
- 機械・制御 午後1時20分〜午後2時20分(60分)
各科目 試験範囲
一次試験
理論
電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測に関するもの
電力
発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料に関するもの
機械
電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理に関するもの
法規
電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理に関するもの
二次試験
電力・管理
発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路
及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び
運用並びに電気施設管理に関するもの
機械・制御
電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御
及びメカトロニクスに関するもの
出題形式
【一次試験】
マークシートに記入する多肢選択方式
【二次試験】
記述方式
試験会場
試験会場は、一次試験及び二次試験とも同じ試験地です。
※電験3種の試験地は、各地区でも複数ありましたが、2種以上になると一気に減ります!
北海道地区:札幌市
東北地区:宮城県
関東地区:東京都
中部地区:愛知県
北陸地区:石川県
関西地区:大阪府
中国地区:広島県
四国地区:香川県
九州地区:福岡県
沖縄地区:沖縄県
合格点 合格基準
一次試験の合格点は、各科目54点以上/90点満点です。
二次試験は、2科目受験となり、2科目合算で合否を判定します。
電力・管理:120点(4問×30点)、機械・制御:60点(2問×30点)合計180点満点です。
合格点は、108点以上/180点満点(100 点満点換算で60点以上)です。
108点以上/180点満点を取ると確実に合格できます。
ただし、足切りがあるので注意が必要です。
合格までの流れ
電験2種一次試験は、電験3種と同様、科目合格留保制度を設けています。
一次試験合格後、二次試験を2回受けることが出来ます。
- 1回目は、一次試験合格後の2ヵ月後
- 2回目は、翌年
2回目の二次試験に不合格になると、一次試験から全て再受験となります。
二次試験合格後、免状交付申請し、めでたく電験二種免状ゲット!となります。
解答速報 どこが一番早い?
電験3種での紹介とほぼ同じ内容です。
1番:カフェジカ 電験解答速報
信頼度:95~100%程度
解答時間:試験終了後~
電験2種や1種合格者が複数人で試験後に自力で解答し、解答速報を作っておられるサイトです。
2番:一般財団法人 電気技術者試験センター発表 HP
信頼度:100%
解答時間:試験翌日
試験実施元のからの発表ですので、信頼度は100%です。
合格発表予定日、結果通知書発送予定日
目安です。
一次試験
10月中旬以降
二次試験
1月末旬
こちらのホームページで、発表予定日(午前9:30頃更新予定)から約1ヶ月間、受験番号で合否を検索できます。
電験2種 独学勉強方法

ここからは、電験1種に独学で合格した著者の経験から電験2種に独学で合格できる勉強方法について解説していきます!
具体的には、2025年度の電験2種一次試験と二次試験となります。
【一次試験】参考書の勉強方法
それでは、電験2種一次試験の勉強方法を順を追って解説していきます。
勉強する全体の流れ
勉強の全体の流れとしては、
「一次試験の参考書を勉強」
↓
「過去問を解く」
↓
「過去問の分からない問題を参考書で理解・復習」
の繰り返しとなります。
各科目は、基本的にこの流れで合格基準まで必ず行きます!
勉強する順番
まず、勉強する順番です。
順番を適当にすると勉強の効率が悪くなるので、是非参考にしてください。
電験2種一次試験は、理論以外は電験3種より少し難しくなる程度です。
しかし、理論は一気にレベルが上がります。
なぜなら、新たに「微分・積分・微分方程式」や「ラプラス変換」などの数学知識が必要とされるからです。
電験3種の場合は、数学の知識レベルに応じて必要があれば購入するという感じで紹介していますが、電験2種の場合は、必ず!数学の勉強が必要になります。
そこで勉強する順番は、以下の様になります。
- 【数学】
- 【理論】:【数学】の知識が必要
- 【機械】:【理論】と【数学】の知識が必要
- 【電力】:【機械】と【理論】と【数学】の知識が必要
- 【法規】:【電力】と【機械】と【理論】と【数学】知識が必要
- 【過去問】

この順番であれば、一番勉強効率が良くなります。
もちろん、
- 数学(数学が得意であれば不要です)
- 理論
- 過去問
このように、都度、過去問を入れることもOKです!!
各科目参考書の勉強方法
数学
数学の勉強は、市販されている数学の教科書でも勉強は可能ですが、電験2種を解くのに必要な数学だけを勉強することが一番効率的です。
教材としては、私が電験1種合格までお世話になった一押しの
・「いちばんよくわかる 電験2種数学入門帖 改訂3版」
または
レベルの高さで有名な完全マスターシリーズの電気数学版
・「完全マスター電験二種受験テキスト 電気数学」
がおすすめです。
最初は、参考書の順番通りに、軽く理解できる程度で勉強してみてください。
後で出てくる理論の参考書をやりだして、分からなくなったら、都度その部分を理解していくことをおすすめします。
そして、理論の参考書が一通り終われば、再び数学の参考書を深く勉強する。
この方が、「どこが重要」かが分かった上で勉強出来る為、効果的です。
理論
数学の参考書を勉強した後は、理論を勉強していきましょう。
ズバリ!電験2種一次試験の中で一番難しいのは、この理論です。
これさえクリアできれば、一次試験は合格も同然です。ですから参考書選びは重要です。
おすすめは2種類です。
「電験第2種一次試験これだけシリーズ」
または
「電験「理論」を極める!: 二種・一種対応」
です。
勉強方法は、先ほどの「数学参考書」と「理論参考書」の組み合わせで勉強することが基本となります。
理論参考書は、最低3回以上は勉強しましょう。
確実に理解することが可能になります。2回目、3回目になれば、余裕がある分野、苦手な分野がはっきりしてきます。
勉強するそれぞれの回数における目的を明確にして勉強していきます。
1回目:全体を把握すること!分からなくても手探り状態で、一通りやってみる
2回目:分からない所を徹底的に理解する!
3回目以降:本当に理解できている所、出来ていない所を明確に洗い出す!
機械、電力、法規
私の経験上、機械と電力に関しては、参考書を買わなくても、電験3種の参考書と電験2種の過去問だけで、一次試験には合格可能と判断しています。
実際に、私も電験2種の時は、購入せずに一発合格しています。
この2科目については、電験3種の難易度を少しレベルを上げた程度だからです。
電験2種は、二次試験の参考書や過去問も必要ですので、出来るだけ出費は減らしたいですよね。
過去問をやってみて電験3種の参考書では力不足だと感じたならば、購入の検討することお勧めします。
※過去問はこちらからダウンロードできます。
次に、法規に関してです。
電験2種は電気主任技術者が保安監督できる範囲が高圧⇒特別高圧へと変わりますので、新たに電験2種用の参考書が必要です。
おすすめは、
「電験第2種一次試験これだけシリーズ」
または「完全マスター電験二種受験テキストシリーズ」です。
最近では、「電験2種 徹底マスターシリーズ」があります。
参考書の構成が同じなので、シリーズでそろえた方が良いと思いますので、理論の参考書に合わせるのがおすすめです。
勉強方法は、理論と同じで各参考書は、最低3回以上は勉強しましょう。確実に理解することが可能になります。2回目、3回目になれば、余裕がある分野、苦手な分野がはっきりしてきます。

苦手な分野は、理解できるまで、もっと回数数を増やして勉強していきましょう!!
【一次試験】過去問の勉強方法
各科目の参考書で勉強が終われば、過去問に取り掛かりましょう
過去問候補は3種類です。
一押しは、オーム社出版の「5カ年収録 電験二種一次試験完全解答」です。
実際に出題された4科目が1冊になった過去問です。
私が実際に使用していた参考書で、これのおかげで一次試験を楽に突破できた、分かりやすい参考書です。
次におすすめするのは「電験2種模範解答集」です。
これは、一次試験と二次試験の最新の過去5年分が収録されています。
最後は、電気書院出版の「電験2種一次試験過去問マスターシリーズ」です。
これは、1科目の過去問10年~15年分が1冊に収録されたもので科目を徹底的に対策したいときに便利です!
過去問を使って、勉強するそれぞれの回数における目的を明確に以下の通りで最低3回以上は勉強します。
1回目:今の実力を確認!
2回目:1周目で間違ったところが理解できているか意識して問題を解く!2周目も間違った問題は徹底的に理解する。
3回目以降:弱点を克服するため、より理解を深める!
勉強する順序は各分野ごとに、以下の繰り返しを行います。
- 問題を解く
- 答えあわせをして、間違った問題をチェック
- 間違った問題を解説+参考書で理解に徹する
【二次試験】勉強方法

電験2種は、二次試験が本番で一次試験とは比べ物にならない位に難しいです(汗
なぜなら、一次試験は、答えが問題文にあるが、二次試験は、記述式で答えが問題文に無いからです。
中途半端な知識では、中途半端なことしか書けませんし、解けません。
ですから、求められることは、ただ一つ「しっかり理解する」です。
その点をしっかり認識した上で勉強に取り掛かりましょう!!
二次試験は、【電力・管理】と【機械・制御】の2科目に対し、
それぞれ「計算問題」と「論説問題」の2種類があります。
「計算問題」:質問に対して、「計算過程」と「計算結果」を書く
「論説問題」:質問に対して、「意見を述べるように」書く
結果、以下の表のように4種類の問題に分かれます。
【電力・管理】 | 【機械・制御】 | |
「計算問題」 | ①【電力・管理】 「計算問題」 | ②【機械・制御】 「計算問題」 |
「論説問題」 | ③【電力・管理】 「論説問題」 | ④【機械・制御】 「論説問題」 |
勉強する全体の流れ
二次試験での勉強全体の流れは、一次試験と同様です。
「二次試験の参考書を勉強」
↓
「過去問を解く」
↓
「過去問の分からない問題を参考書で理解・復習」
の繰り返しとなります。
勉強する科目の順番
勉強量が多い【電力・管理】を先に勉強することをおすすめします。
【機械・制御】の「論説問題」は、ほとんど出題されないため、【電力・管理】の方が「論説問題」の分だけ勉強量が多くなるからです。
各科目の参考書と勉強方法
上記でも述べていますが、以下の4種類の問題の内、
- 【電力・管理】「計算問題」
- 同上 「論説問題」
- 【機械・制御】「計算問題」
- 同上 「論説問題」←出題率が極めて低い
【機械・制御】の「論説問題」は、ほとんど出題されないため、勉強する事を推奨していません。
赤太字の3種類は必ず勉強する必要があります。
おすすめ参考書
二次試験用参考書は、「電験第2種二次試験これだけシリーズ」がおすすめです。
純粋な参考書は、これしかありません。
これだけシリーズ【電力・管理】
「計算問題」これだけ電力・管理 -計算偏- 改訂新版 (電験2種二次試験これだけシリーズ)
「論説問題」これだけ電力・管理 -論説編- 改訂新版 (電験2種二次試験これだけシリーズ)
電験2種二次試験これだけシリーズ これだけ電力・管理 -論説編- 改訂新版
これだけシリーズ【機械・制御】
「計算問題」これだけ機械・制御 -計算偏- 改訂新版 (電験2種二次試験これだけシリーズ)
「論説問題」これだけ機械・制御 -論説編- 改訂新版 (電験2種二次試験これだけシリーズ)
おすすめ過去問
過去問のおすすめ候補は2種類です。
おすすめは電気書院出版の「電験2種模範解答集」です。
1次試験と2次試験をどちらもそのまま掲載しているのは、私の知る限りこれしかありません。
過去問をもっとたくさん解いておきたい場合は、
電気書院出版の「電験2種2次試験標準解答集」です。
二次試験のみ10年分が収録されています。
2次試験の過去問題をそのまま掲載しているのは、私の知る限りこの1種類しかありません。
おすすめ試験対策問題集
二次試験は、記述試験で中途半端な知識では記述できません。
そのため、論説問題、計算問題のそれぞれに特化した問題集で、徹底した対策を行います!
まずは、論説対策を行います。おすすめは、論説に特化した以下の参考書です。
次は、計算問題対策です。
二次試験は、論説問題より計算問題が特に重要です。
計算問題が解けなければ合格は絶対にできませんので、以下の2冊で徹底した計算問題対策を行います。
1冊目
電気書院出版の「戦術で覚える!電験2種二次計算問題」
↓アマゾンで試し読みできます
2冊目
オーム社出版の「電験二種 計算の攻略」
↓アマゾンで試し読みできます
電験2種 勉強時間
電験二種のみの勉強時間
電験二種のみに必要な勉強時間は、ズバリ約1000時間です!
※得意不得意などが在りますので、大体目安の±20~30%が勉強時間の範囲とみてください。
内訳は、
・一次試験の個別勉強時間:約300時間
・二次試験の個別勉強時間:約700時間
となります。
電験三種からの累計勉強時間
電験三種合格に要する時間は、約600時間。
電験三種から電験2種合格までの累計勉強時間は、約1600時間となります。

参考までに著者が電験1種に合格した時の勉強時間は、約1500時間です。
ですので、電験3種から電験1種までの総合計勉強時間は約3000時間必要になる計算です!
電験2種 著者の受験感想
一次試験は、唯一「理論」だけが少し難しく、それ以外はそんなに難しいことはありませんでした。

私の周りには理論にずっと落ち続けている方が結構います。やはり一次試験は鬼門なんです(汗
問題は、二次試験です。全て記述する問題なので、中途半端な知識では、弾き飛ばされてしまいます。
それを、一次試験合格後の二次試験1回目の受験のときに思い知らされました。
あわよくば、1回目の受験で合格できるかなと軽く考えていたのですが、焦りと緊張の影響もあってか、見事にほとんど回答できませんでした。
1回目の二次試験を受けた直後から、自分の知識の無さに、2種の参考書を片手に一から基礎を叩き込みました。
二種これだけシリーズの計算問題は全て解けるように理解し、過去問も確実に解けるように何度も繰り返しました。
最低でも全ての参考書を4回転はさせました。
二次試験2回目の受験時は、これ以上勉強することは無いと言える位の状態で挑みました。
結果、自己採点で電力・機械とも75%以上取得し合格することができました!

職場で必要なのと、周りに電験2種に試験合格した人がいなかったので、我こそは!っという決意で電験2種にチャレンジしました!
結果が報われたときはすごくうれしかったですね!
電験2種に合格してから私の人生が大きく変わりだしました!本当に受験&合格して良かったです!