
このページで入手できる情報は、独学でビル管に一発合格した筆者が紹介する
2025年度ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の
・試験概要(受験資格、試験日、申込期間、試験時間、受験費用、合格基準、解答速報など)
・独学で合格できる勉強方法
・独学で合格に必要な勉強時間
です。
2025年度 ビル管理士 試験概要
ビル管理士 受験資格
ビル管理士の試験は、2年の実務経験が必要です。
実務経験をお勤めの会社などで証明してもらう必要があります。
受験資格は、少し細かい内容になっていますので、要約しますと、
興行場(映画館、劇場等)、百貨店、集会場(公民館、結婚式場、市民ホール等)、図書館、博物館、美術館、遊技場(ボーリング場等)、 店舗、事務所、学校(研修所を含む。)、旅館、ホテル
上記建築物で2年の実務経験があれば受験可能です。
2年の実務経験は、以下の設備管理に関する実務です。
- 空気調和設備管理
- 給水、給湯設備管理(貯水槽の維持管理を含む。浄水場の維持管理業務を除く。)
- 排水設備管理(浄化槽の維持管理を含む。下水処理場の維持管理業務を除く。)
- ボイラ設備管理
- 電気設備管理(電気事業の変電、配電等のみの業務を除く。)
- 清掃及び廃棄物処理
- ねずみ、昆虫等の防除
※ビル管理士と言われるくらいなので、ビル管理の仕事をしている方は、ほとんどの方が当てはまるはずです。
詳細は、こちらのページを参照ください。
各年度の試験概要は、毎年4月に発表されます。
ビル管の試験について、概要の説明をします。
試験日
2025年10月5日(日) 予定
※4月に発表&確定します
第54回試験(2024年10月6日実施)
第53回試験(2023年10月1日実施)
第52回試験(2022年10月2日実施)
第51回試験(2021年10月3日実施)
第50回試験(2020年10月4日実施)
第49回試験(2019年10月6日実施)
第48回試験(2018年10月7日実施)
第47回試験(2017年10月1日実施)
第46回試験(2016年10月2日実施)
合格発表
2025年11月5日(水)午前10時 予定
厚生労働省(東京)及び公益財団法人日本建築衛生管理教育センター国家試験課において、その受験番号を掲示して行うとともに、このホームページにおいてもその番号を掲載
受験申込期間
2025年5月4日(日)から同年6月12日(木) 予定
詳細はこちら
試験時間
午前と午後3時間ずつ、トータル6時間
午前
9時集合
試験開始:9時30分~12時30分
午後
13時15分集合
試験開始:13時30分~16時30分
※試験開始1時間経過後から、退席可能です。
また、試験終了30分前には退席は出来ません。
問題数
午前90問 午後90問 トータル180問
試験場所
札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市 及び 福岡市
試験内容と問題数
全部で7科目あります。
午前
1.建築物衛生行政概論 問題 1~20
2.建築物の構造概論 問題 21~45
3.建築物の環境衛生 問題 46~90
午後
4.空気環境の調整 問題 91~105
5.給水及び排水の管理 問題 106~140
6.清掃 問題 141~165
7.ねずみ、昆虫等の防除 問題 166~180
受験費用
13,900円(消費税は非課税)
合格基準
要約すると、
- 各科目40%以上で、トータル問題の65%以上で合格
- 7科目の内一つでも40%未満であれば、即不合格
以下詳細
各科目
- 建築物衛生行政概論 8点以上/20点中(40%以上必要)
- 建築物の環境衛生 10点以上/25点中(40%以上必要)
- 空気環境の調整 18点以上/45点中(40%以上必要)
- 建築物の構造概論 6点以上/15点中(40%以上必要)
- 給水及び排水の管理 14点以上/35点中(40%以上必要)
- 清 掃 10点以上/25点中(40%以上必要)
- ねずみ、昆虫等の防除 6点以上/15点中(40%以上必要)
7科目の合計
117点以上/180点満点中(65%以上必要)
合格条件
合格基準点(合格基準)をすべて満たしていること
解答速報
ビル管の試験終了後、合否が気になって解答が待ち遠しいですよね。
私も受験後は、手ごたえはあったものの合否が気になりました。
そこで、試験後解答速報の早い順に紹介します。
試験後1~2日後 正解率95%
一番早いのは、5チャンネルの「資格全般」の中の掲示板です。
受験者の多くが意見を言い合って、オリジナルの解答を作り上げていきます。
私も、受験後に何回か覗きましたが、試験後1~2日後くらいには、ほぼ完成しているようです。
ただし、正解率は95%くらいだと思います。実際に何個か間違っていたところがありました。
ぎりぎり1点足りないとか、1点しか上回っていない場合は、ますます気になってしまいますね。
試験後4日前後 正解率99%以上
次に、試験の4~5日後に電気書院から発表されます。
(※解答速報のダウンロードにはメールアドレスのご登録が必要になります)
ここの正解率は99%以上でしょう。
試験後約10日~14日後 正解率99%以上
次に、試験の約2週間程後にオーム社から発表されます。
正式回答は?
本当の正式解答は、試験1か月後の合格発表と同時に出されるセンターのものとなります。
勉強方法
ビル管に一発合格できる勉強方法は「過去6年分を5回繰り返し勉強する」だけです!
ここでは、ビル管におすすめの参考書と過去問で紹介した「赤本」を使って勉強することを前提としています。
・3回繰り返すだけであれば、合格する事は可能性としてありますが、確実性は有りません。
・4回繰り返せば、3回転よりより合格する確実性が上がります。
・5回以上繰り返せば、ほぼ確実に合格出来るレベルに達します!!
ただし、むやみに勉強するだけでは、確実に合格する事はできず、勉強に取り入れて欲しい条件があります。
その条件を以下に紹介します。
条件①
問題数を前半と後半に区切って勉強する!
試験問題は、前半90問、後半90問の計180問と数多くの問題が出ます。
試験範囲、及び問題数は以下の通りです。
【前半(午前に試験3時間)】
建築物衛生行政概論 問題 1~20
建築物の環境衛生 問題 21~45
空気環境の調整 問題 46~90
【後半(午後に試験3時間)】
建築物の構造概論 問題 91~105
給水及び排水の管理 問題 106~140
清掃 問題 141~165
ねずみ、昆虫等の防除 問題 166~180
上記の問題180問(前半+後半分)を全て一気に勉強するのでは無く、
「前半分の1~90問」と「後半分の91~180問」を分けて勉強します!
少し具体的に説明をします。
6年分を1回転勉強するのに、
2018年1~180問(前半+後半分)
2017年1~180問(前半+後半分)
2016年1~180問(前半+後半分)
2014年1~180問(前半+後半分)
2013年1~180問(前半+後半分)
2012年1~180問(前半+後半分)
と勉強するのではなく、
2018年1~90問(前半分)
2017年1~90問(前半分)
2016年1~90問(前半分)
2014年1~90問(前半分)
2013年1~90問(前半分)
2012年1~90問(前半分)
を勉強してから、
2018年91~180問(後半分)
2017年91~180問(後半分)
2016年91~180問(後半分)
2014年91~180問(後半分)
2013年91~180問(後半分)
2012年91~180問(後半分)
と勉強をします。
同じ期間に、同じ量の勉強をすることになりますが、「前半」と「後半」を分けることにより、
過去問だけで合格できるビル管理士試験にとっては、非常に効果的な勉強方法となります!

その理由は?
問題数が180問と多いからです。
「暗記+理解」しながら勉強すると、開始直後では、1年分180問の勉強時間は「約12時間」になります!
1日2時間の勉強であれば、次の1問目を勉強するのは、7日目になります。
ほぼ1週間空くことになるので、最初の問題は忘れてしまっていて、記憶の定着に効果的ではありません。
ですから、出来るだけ短く区切って繰り返し「暗記+理解」を深める方が効果的です!
もちろん、前半+後半より短い区切りでもOKです!
条件②
問題+解説も全て理解する!
解説を「暗記+理解」するのは、言うまでもありませんが、問題も「暗記+理解」が必要です。
問題には、選択肢が5つ用意されており、その内1つ回答する事になります。
問題の正解だけを「暗記+理解」をするのであれば、推奨する180問×6年分=1080つだけで済みますが、
それだけでは、合格することは出来ません。
問題の選択肢すべての理解が必要になってきます。
全ての選択肢を「暗記+理解」することで、参考書を用いず過去問だけで合格する事が可能となります!!
それでは具体的に説明します。
問題には、
- 最も適当なものはどれか
- 最も不適当なものはどれか
という2種類があります。
- 最も適当なものはどれか
の問題は、
・4問は正しくない問題
・1問が正しい問題
となります。
この「正しくない4問」は、何が間違っているのかをそれぞれ理解する必要があります。
これを理解することで、その分野の勉強を積み上げていく事になります。
次に、
- 「最も不適当なものはどれか」
の問題は、
・4問は正しい問題
・1問が正しくない問題
となります。
この「正しい4問」は、参考書で言う太字に当たる部分の重要な箇所になるので「暗記+理解」が必要です。
ビル管の問題は、ほとんどがこの「不適当なものはどれか」という問題ですので、しっかり「暗記+理解」しましょう!
条件③
赤本は、必ず最新版を使う!
勉強しているときに気づきましたが、ビル管理士試験は、前年度と類似の問題が数問出る傾向が強いです。
例えば、2018年度の試験は、2017年度の問題に類似した問題が数問あります。
少しでも合格の可能性を高めるために是非、最新版を購入してください!
最新版は、毎年12月中旬頃発行されます。
条件④
意味が分かない用語など、疑問に思った事はとことん調べて理解する!
問題や解説の中に、知らない用語が出てきた場合、分からないまま「暗記+理解」するのは、やめておきましょう!
意味をしっかり理解することで、イメージしやすくなるので、暗記しやすかったり、理解しやすくなります。
分からない用語などが出てきた場合は、すぐにインターネットで検索しましょう!
そして、解説の所にメモをしておきましょう!!
条件⑤
間違った問題の履歴を残す!
確実に一発合格する為に、6年分を5回転する事を推奨していますが、間違った問題に、間違った履歴を残しておきましょう!
例えば、2018年度の問題の5問目を1回転目と3回転目に間違えたとします。
この場合は、1×、3×と履歴を付けて行きます。

その理由は?
履歴を付ける理由は、弱点である問題を明確にしておくことです。
何度も間違えるということは、その問題の「暗記+理解」が足りない証拠です。
そういう問題を少しでも少なくして、合格に近づけて行きましょう!
ただし、問題によっては沢山暗記が必要であったり、その問題だけに時間を多く取られる場合は、逆に非効率になるので、飛ばしましょう!
何度も勉強していると、これは捨てても良い問題だと分かってくると思います!
条件⑥
暗記しやすい工夫をする!
最終目的は、ビル管理士の試験に合格することです!
極端な言い方をすると、ビル管理士の資格を取った後は全て忘れても良いのです。
ビル管理士として実務で働く場合は、その時々で文献を確認すればいいのです。
ですから、試験期間中だけも暗記できるよう、覚えやすいような工夫をしましょう!
勉強時間&勉強期間
勉強時間
ずばり!
270時間以上~
一発合格が可能な勉強時間の目安です。
勉強時間の根拠
勉強時間270時間以上~の根拠を述べます。
上記でビル管の勉強方法について説明しましたが、「過去6年分を5回繰り返し勉強する」ことが一発合格できると断言しました。
理論的に逆算してみました(読み飛ばし推奨)
ビル管理士の試験は、6時間で180問を回答することになります。
したがって、いずれは1問あたり2分以下で回答できるようにならなければなりません。
もちろん、1問2分以上かかる問題もあれば、2分以下で解ける問題もありますので、総合して2分以下と言うことになります。
勉強開始時は、180問を6時間でしっかり理解した上で解くことなど不可能です!
経験則ですが、平均すると1問約4分です。
ですので、勉強を始めた時は、1年分180問を回答し、解説を理解するのに約12時間は必要です。
人によっては、1問約5分の約15時間ほどかかる可能性もあるでしょう。
そこから徐々に、暗記・理解が進むので、徐々に1問あたり2分以下になっていきます。
結果、平均すると勉強時間としては、1問あたり約3分ほどに落ち着いてきます。
以上より、6年間×5回×180問×3分÷60分=270時間と言う計算結果になります。
これが最低ベースになります。
管理人の実績
私がビル管理士の勉強を実際にした勉強時間実績について紹介します。
6年分をそれぞれ終えた日数です。
1回転目:32日間 64時間
2回転目:28日間 56時間 ここまでの計120時間
3回転目:27日間 54時間 ここまでの計174時間
4回転目:23日間 46時間 ここまでの計220時間
5回転目:20日間 40時間 ここまでの計260時間
全てトータルすると130日間
平日2時間のみ勉強したので、勉強時間は260時間、期間は6か月です。
試験近くなると、最後の見直しや弱点の再暗記などを行ったので、実質約270時間です。
実際に勉強した時間も、270時間ほどでした。
人によって、得意不得意があると思いますので、この270時間前後が適正時間です。
勉強期間
3か月~6か月
人によって、1日に勉強する時間が違いますので、ある程度の幅を取っています。
勉強期間の根拠
勉強期間3か月~6か月の根拠を述べます。
確実に断言できること
根拠に関しては、経験から確実に断言できることは、
ビル管理士の試験は、
一気に「暗記・理解」をして、一気に合格する方が絶対に良い!
電験3種の試験と違い、問題を解くのに深く理解を求められる問題は少ないです。
暗記するのが主になりますので、じっくり理解を深めるよりは、短期間に集中して勉強をする方が効率的です。
私の経験から言えること
私は、試験日から逆算して、大体6か月間の勉強期間「一日2時間平日のみ」と、かなり余裕を持った勉強計画をたてました。
で、実際にこの勉強時間と勉強期間をきっちり守って、
結果:156点取得(86.7%)で一発合格したわけですが、
これ以上の期間をやると
「受験生としての緊張感が途切れ、中だるみする」
と思います。
6か月以内が勉強期間上限の適正期間です。
270時間勉強するスケジュールを立てる!
3か月~6ヶ月で合格を目指すのであれば、下記を参考に勉強スケジュールを立てればベストです。
ビル管理士1発合格に必要な270時間を基準に計算します。
1日2時間平日のみ勉強
270時間/平均月22日×2時間≒6か月
1日3時間平日のみ勉強
270時間/平均月22日×3時間≒4か月
1日2時間周6日(1日予備日)の勉強
270時間/平均月26日×2時間≒5.2か月
1日3時間周6日(1日予備日)の勉強
270時間/平均月26日×3時間≒3.5か月
1日2時間周7日(予備日なし)の勉強
270時間/平均月30日×2時間≒4.5か月
1日3時間周7日(予備日なし)の勉強
270時間/平均月30日×3時間≒3か月